経営理念、社員に浸透していますか?
2016年、出光と昭和シェルの経営統合が発表されました。
業界の事情もあるので子会社化するのは致し方なしと思いましたが、完全な統合となれば、社員教育体制や販売店政策など、様々な懸念材料が出てきます。
出光の良き文化が消滅してしまうことをおそれていた私のもとへ、ある同期社員からメッセージが届きました。
「店主」とは「海賊と呼ばれた男」で知られる出光興産の創業者、出光佐三氏のことです。
カタチや社名にこだわらずとも、店主の精神が隅々に浸透していることを痛感した出来事でした。
私は出光興産を卒業して17年が経ちますが、今でも「店主」の思いを日々の意思決定の判断基準にしています。
店主の経営理念は、人生の大切な信条・行動規範でもあるのです。
それでも社員一人ひとりが同じ方向を向き、自分の会社に誇りを持ち、主体的に動くことができるのは、経営理念が浸透しているからにほかなりません。
理念教育こそ、今おこなうべき人材教育
当時は、自分では認識していませんでしたが、確かに、出光興産の教育は体系化されていて、また「店主」の経営理念に基づいた行動規範が社員一人ひとりに浸透していました。
出光を辞めた私は生命保険会社へ転じましたが、なかなか営業がうまくいかず、低迷したこともありました。そこで「店主」の書かれた本を再び読み始め、理念を営業に取り入れ実行し始めたところ、営業成績がV字回復。さらに、
といった結果を残すことができたのです。
現在は「店主」の「消費者本位」の考えに則って、金融機関に所属せず、独立した第三者の立場で、お客様の代理人として、保険・不動産を絡めた相続対策や確定拠出年金の導入、法人財務強化支援、研修、セミナーなどをご提供できるFP会社を設立。
時が経てば経つほど、出光興産の、そして「店主」の存在の大きさ、影響力の大きさは計り知れないものになっています。
本書に出てくる話はすべて事実です。
辞めたからこそわかる経営理念の大切さを、オーナー経営者、経営幹部の方にお伝えすることで、少しでも企業経営のお役に立つことができれば幸甚です。
経営理念が現場第一線でどう生かされるのか
本書は、5つの経営理念を実際のエピソードとともにお伝えすることによって、理念が現場第一線でどう生かされているのかがわかるようになっています。
- 「人間尊重」…第一の主義は人間尊重、第二も第三も人である
- 部下のはしごを外す課長と出世に無欲な社員の15年後
- 「大家族主義」…社員は家族だ!
- 干されそうになった最初の赴任地で出会った先輩から学んだこと
- 「独立自治」…一人ひとりが経営者
- 権限委譲をうまく機能させるために必要なたった1つのこと
- 「黄金の奴隷たるなかれ」…事業を目標とせよ、金を目標とするな
- 米国式保険会社の新人研修で日本式出光興産の理念が称賛されたワケ
- 「生産者から消費者へ」…消費者本位で考える
- めったに人を褒めない販売店の社長がいたく感動した出来事とは?
また、どうやって経営理念を社員一人ひとりに浸透させていったのか、新入社員研修からSS(サービスステーション)の販売店担当として働きながら感じたこともつづっていますので、異業種の経営者の方々にも自身の経営に生かしていただくことができると考えています。
目次
- はじめに
- 第1話「卒業証書を捨てよ」
- 入社式と新入社員教育
- SSユニフォーム着用で販売店と一体化
- 第2話「大家族主義=社員は家族だ!」
- 朝夕食付きの独身寮
- 最初の赴任地で干されそうになる
- 第3話「タンク底にかえれ」
- 消費者本位の考え方
- 極寒マイナス5度でタンク底にかえれ
- 第4話「努めて難路を歩け」
- 初めてのガソリンスタンド担当
- 販売店の懐に入り込め
- 第5話「白紙の力」
- 山間部のSSが3日で10万リットルの売上記録を作る
- 第6話「徹底した親切心」
- 6時間の厳しいヒアリングと経営改善計画書
- 徹底したおせっかい「活動目標記録」
- 第7話「独立自治=一人ひとりが経営者」
- タイムカードがない会社
- 出光は権限委譲ができている
- 自主経営計画と白岩支店長語録
- 固定化の武器クレジットカード発券活動を推進
- 第8話「失敗は授業料」
- ベテラン社員とケンカ
- 「命まで取られるわけではない」
- 請求書事件で土下座
- 第9話「販売店はわが心の鏡である」
- 出光らしさ
- 販売店が助けてくれる
- 退職後もお付き合いしてくれた販売店
- 自問自答会
- 第10話「真に働く姿を現して、国家社会に示唆を与える」
- リストラを味わう
- 出光を辞めた理由
- 「活動量」にこだわり一点集中する
- 第11話「出光馘首せず」
- 馘首はならん
- 「馘首はならん」は現代にも通ず
- 第12話「順境にいて悲観し、逆境にいて楽観せよ」
- 順境にいて悲観せよ。逆境にいて楽観せよ
- 第13話「互譲互助」
- 孤独な営業も助け合いの精神で成果が出る
- 貢献型営業のすすめ
- 第14話「黄金の奴隷たるなかれ」
- 金融機関に身を置いて
- 日本人としての会社経営を再度見直すべき
- 第15話「人間尊重」
- ヒラメ社員になってはいけない
- 真っ当な評価で課長になる
- おわりに
著者プロフィール
特典
私がこれまで出光興産の理念をどのように営業に活かしてきたか?についてお伝えしたセミナー資料(PDF)をプレゼントいたします。
4つのキーワードで構造的に増販増客を設計する方法などもお伝えしています。
特典の入手方法
【STEP1】 書籍のご購入
Amazonで『私が出光興産を辞めた訳 元社員が明かす7年間の勤務日記』
・・・をご購入ください。
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